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2004.01.20

マスカラをつけられる平和

 電車にゆられながらマスカラをつけている人がいた。
 人前での化粧は、人前で裸を見せるようなもの、娼婦のやることだとされているのを知った上でするなら、もう個人の自由だと思う、それはともかく。
 鏡をぐっと近づけて、あたりに誰もいないかのように、みごとなまでにまわりを無視。こうまで電車の中をパウダールーム化してしまう姿は、見ていて見苦しいものではあるけれど、ゆられながら、その揺れにあわせてすすっと手を動かして、はみだしもせずにつけてゆく。実に上手につけるものだな、と、その腕に感心してしまった。
 そしてまた、電車の中で安心してお化粧できる、眠ることができるという状況のありがたさ。安全神話がくずれかけているといっても、この程度には日本は安全なのだと信じていられるわけで、ある意味すごいことだ。
 個人の自由が守られるのは平和あってこそ。平和にまさるものはない。

  マスカラをつけて瞬く冬電車  翠風

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